思い出はいつの日も... サザン

サザンオールスターズを聴くと、どの曲も当時の思い出が甦ってきます。
楽しい事も、辛く哀しい事も、ほとんど全ての記憶にはサザンの曲がBGMとして流れていると言っていいくらい。

今回歌ってみた『涙のアベニュー』は、辛かった思い出にまとわりついて離れない曲の一つかもしれません。
それはまだ私が中学生だった頃、お付き合いとまではいかずとも、ちょっと気になっていた子からの手紙で、思い過ごしの恋にピリオドを打たれた悲しい記憶がございます。

当時からサザンのモノマネを披露して、文化祭なんかじゃちょっとした人気者でした(自分で言うな笑)。彼女はそんな僕のファンを表明してくれた一人。他のクラスであまりよく知らなかった女子から、手作りのマスコット人形を「ギターに提げて下さい」なんて言ってプレゼントされた日にゃ舞い上がったね。こう見えても恋に奥手な純情少年だったんですよ。
それがきっかけで交換ノートを始めた僕ら。なんて古風なんでしょ〜初々しくて笑けてきちゃいます。サザンがテレビに出れば感想を言い合い、時には彼女が自作の詩を綴ってくれる事もありました。僕の中では、いつしか淡い恋心に似たものを憶えるようになっていったのです。
その雨の日も、いつものように届いた綺麗な花柄の封筒。折しも発売されたばかりの『涙のアベニュー』を口ずさみながら、サザンの新曲にどんな感想を寄せてくれたのだろうかなどと思いを巡らせ、鼻歌混じりに開いた手紙には... 
「ごめんなさい、あなたと桑田さんがダブらなくなりました 」
調子の良い鼻歌は、一転してリアルに「涙の」アベニューへと化しました。
雨に濡れた便箋に綴られた文字を茫然と眺めながら、ただ泣き濡れていた僕の脳裏には、哀しい『涙のアベニュー』の旋律が降りしきっていました。
失恋と言うにはちょっと思い上がりが過ぎるかも知れません。けれど、たとえ思い過ごしだったとは言え、夢見心地の日々から叩き起こされた気分です。その時から暫くは、サザンのモノマネが出来なくなりました。
若気の至りでしかないのですが、一時はサザンを超えてやろうだなんて大それた事を本気で考えていました。どんなに上手にマネしたところで、桑田佳祐を超える事は出来ません。だったら、自分の歌声で勝負してやる。いつかサザンを超えるミュージシャンになる為に、もうモノマネはしないぞ、と自分に誓ったのです。
まぁ、そんなふうにイキがっていたのも束の間。今となっては恥ずかしい思い出です。地元の高校へ進学すると間もなく、お調子者の本性が抑えきれず、ギター片手にサザンの歌を歌って桑田節を解禁してしまうのでした。大学時代はバンドでサザンの曲もコピーしました。ミュージシャンへの道も諦め、普通に就職してからと言うもの、カラオケでウケたいばかりに得意のモノマネで「桑田さ〜ん♡」などと呼ばれていい気になる事もありました。
でも、もう勘違いではありません。
ええそうです、僕はニセモノ、所詮モノマネですよー、と割り切って歌えるようになりました。
一時期は聴くのさえ辛かった『涙のアベニュー』に、敢えてモノマネで挑みたいと思います。

サザンものまね第6弾 #歌ってみた
#涙のアベニュー #サザンオールスターズ
作詞・作曲: 桑田佳祐
歌: わきゃーし

7弦ベースを普通のギターみたいにチューニングしてジャカジャカ弾き語ってみました
今回は
#桑田佳祐 の #歌まね だけでなく、
#カズー で #サックス の、
#ベース で #ギター のモノマネもやってみました♪

中学校の卒業を間近に控え、初めての失恋に似た思いを誰にも言えず塞いでいたあの頃の自分に、この曲を歌って聴かせてあげたい。

〽︎泣くなら言葉でそういいな
 夜風身にしみて胸をこがすまで

©︎2021 wakeyashi_channel

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