さらば、ギリギリ人生!

朝の通勤ラッシュアワー、乗り換えのターミナル駅ホームにて。
混んでるから1本見送るワケですよ。で、一番前に並んで待つ。と。次の電車が来るじゃないですか?やっぱり満員なんです。でもね、次駅で降りなきゃいけない。しかも、次も手前の乗った側が開く駅なので、なるべくドアっぷちに陣取りたい。そんな事情があって、後ろに並んでた人たちを、どうぞどうぞと見送るワケですよ。ところが、乗り込むタイミングが難しい。最後のほうはもう、乗り切れない。駅員さんも、ハイ、次の電車お待ち下さいとか言うし。いやいや、前の電車から待ってたんですけど!後ろのほうに並んでた人たち、そんな事知るはずもないか。潔く諦めて次発を待つ事にしたらしいお兄ちゃんを尻目に、割り込みをかける。目測では、斜め立ちすれば僕の体一人分を格納するだけのスペースが出来る筈だが。ん? ...オバハン!最後に乗り込んでたオバハンの、テコでも隙間なんて作らないわよオーラが凄い。あと10センチでいいから、奥に詰めてくれないかなあ。せめて片足ちょっと引いてくれたらいいのに。爪先立ちが出来る程度の床面積を、僕に解放して下さい。無理やり割り込んで来んじゃないわよ的な顔で威圧してくるけど、いいですか、僕が譲ってあげたからアンタ乗れてるんですからねー!なんて声に出して言えやしない。しかし、ここは勝負を賭けねば。電車2本も3本も見送ってたら遅刻してしまう。選択肢は二つ。無理でも何でも、周りの目なんて構わず滑り込むか。さもなくば、次の電車を待つしかない。今度は後続など待たずに、先陣を切って乗り込むのだ。いざ、奥へ!この場合、降りる際には、あ!降りマースと連呼しながら、罪もない大勢の乗客たちを僕一人だけのために一旦とはいえ、ホームに追いやる破目になる。何しろあまり乗降のない駅である。結局、前者を選んだ。どんなに苦しい体勢だったにせよ、たったの一駅である。幸い例のオバハンの横には、気の弱そうなサラリーマン風の男が小鳥のように怯えながら立っている。押すならここしかない。ラグビー全日本の勇姿を思い出せ。押せ、ジャパン魂!さあ、潜り込んだぞ。まさか本当に爪先立ちが出来る程度の床面積に押し込まれるとは思わなかったけど。体を変にねじ曲げられ、身動きも出来ない。片手は挙げたまま、ドア上の壁を根性で抑え、もう片方の手で反対側にある手摺にわずか20センチ届かない空間を掴む。シェーの格好ですよ。これを、毎朝。シェーのポーズでスシ詰め電車に押されるがままに、ラグビーW杯で日本が強くなったのは朝のラッシュで鍛えたスクラムのおかげに違いないぞと思ったりしてみる。さて、何が言いたかったかというと、ギリギリの人生は嫌だねってこと。朝の通勤戦線が辛ければもっと早く出ればいいじゃないかって?これでも充分早いのだ。これまでの僕のギリギリ人生からすると、電車1~2本遅らせて間に合うってのがむしろ奇跡。だいいち、これを逃したら遅刻っていう電車にすら走って飛び乗ってたからね、以前は。高校時代の遅刻魔ぶりをよく知った友人が見たらビックリするだろうな、ホント。よく早起きして毎朝通勤してるよ。偉いぞ、自分!何の事ない、寄る年波ってやつかも知れないけど、早めに行動するとやっぱり落ち着くんですよね。気持ちに余裕のない時って、何をやってもダメ。唐突に電車の話に戻ります。僕が譲ってあげなきゃオバハン乗れなかったみたいに言ったけど、厳密にはウソ。だって僕が先頭だったらズンズン分け入って広場作りますもん~。座席の真ん中らへんはもとより、閉じたドア前なんて、妙な隙間があったりするんです。意外と。でも、せっかく自分の前に確保したスペースを詰めようという酔狂な輩は滅多にいない。大抵は、本当に気付いてないスマホ・ガン見くんか、ワザと気付かないフリしてるイジの悪子ちゃん。よっぽど大事なんだろうね、この些細な空間が。心の余裕と一緒で、なんかアソビがないと安心できないんだろうか。自分の持ってる小さな思いやりを持ち寄れば、結局は皆んなが穏やかに過ごせるのにね。特に入口付近はバリケードが固い。それこそラグビーかサッカーの試合だったら、司令塔がそこへ走り込めとかあそこのスペースを使えとか指示を出してくれるんだろうけど。かく言う僕だって入口にしがみ付いたら離れたくないクチなので人の事とやかく言えないか。昔から一度やってみたい憧れってのがありまして。始発駅で降りて発車待ちの各駅停車に乗り換え、ゆったり座って行くという。いったい何分早く家を出ればいいんだ?調べてみたら、僕の通勤経路で捕まえられる始発は朝一から数えて3本しかない。それより後のだと遅刻しちゃうし。その運行間隔はおよそ20分間。たとえ乗り過ごしても20分待てば次の始発に座れる計算ではありますな。うーん、朝の20分は大きいけど... ドアっぷちスクラムと格闘しながらシェーのポーズをキメ込む毎日か、20分早起きしてギリギリ人生にオサラバするか。ここが思案の暮れどころ笑

実はこのブログを書いてる間中、頭ン中でずっとリフレインしてたフレーズがある。〽︎ギリギリギリギリジンジンギリギリギリジンジンジン
~何でもギリギリで解決するのか?怪傑ギリジン・・・
小林賢太郎さんに興味を持って調べていたら、ラーメンズのコントに蹴つまずいた感。恐るべし、片桐仁!
YouTube 怪傑ギリジン

0コメント

  • 1000 / 1000